2018年11月25日日曜日

かばんの染め直し(手染め)

革は、生のままの状態(皮)から、なめしを経て仕上げに至る(革になります)製造工程で、何度も着色をしています。その方法も、染料で芯から染色したり、表面にスプレーして好みの色に仕上げたりと色々です。
その革が、かばんや靴になって、使用されて月日を経るうちに、摩耗して表面の色が落ちてしまうことがあります。


















使用されている材料にもよりますが、この落ちた色を補色し、染め直すことも可能です。
今回は、皮革用染料による手染めで染め直しをしたお話です。


◆材料の吟味、試し

お預かりしたかばんを、染められそうな素材かどうか、実際に染料で染めてみてチェックします。
染料は、皮革メーカーで製造時に使用されたものは手に入りませんので、染料を絵の具のように調色して、もともとの色にできるだけ近くなるようにがんばります。
青系なのにごく少量だけ赤を入れてみるとか、赤じゃなくてエンジにしてみるとか、複数の色の配合を工夫するのは案外楽しい仕事です。
実際作った色が、素材にのって、乾燥するとまた色が変化してしまったりするので、実に微妙な仕事でもあります。

完成度が低くなりそうな時は、この時点でお客様にお返しし、別のお手入アドバイスや、他の方法などをご案内しています。


















◆染色本番

写真のかばんは、色も素材も大丈夫そうなので、勇気を出して染色を進めました。
染色に使用する道具は、スポンジや刷毛でもいいですが、水分を含みすぎてムラになることもあるので、最近はいらない布に含ませて薄塗りを繰り返す方法も使います。


右の持ち手は染色後です






















◆仕上がり

染色が無事に終わったら、最後に仕上げを行います。主に色落ち防止を目的に、今回は仕上げ剤で全体をコーティングしました。



















◆雑感

染め直しの手染めパターンをご紹介しました。
経験上、染料による手染めの完成度、成功率は、素材に左右されるところが大きいですが、理想に近い色に染められるとうれしいのです。

ご相談は、お気軽にどうぞ。

(石川)

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